ああなってるおねーちゃんと寝るとなると、つぶれるまでお酒一緒に呑んじゃいそうだから。それにリン達はもう寝ちゃったし……。
そういうミクの頬はほんのりとピンクに染まっている。
風呂あがりだからとばかり思っていたが、それだけでもないらしい。微かに甘い匂いがする。
「ミク、めーちゃんの部屋で何か飲んだかい?」
「うん、ホットチョコ」
「……それは……」
壊滅的に家事一切ができない姉であるが、ただひとつ。何故か飲み物を入れさせると不思議と美味い。隠し味に酒類をベストな組み合わせで使うのだ。
ミクから薫ってくる香りからしてかなりの量のチョコリキュールが入っていたのだろう。
(……というかチョコリキュールのミルク割?)
「ダメ……?やっぱり私と寝れない?」
ピンクに染まった目元、潤んだ瞳で見上げられてどうして否、と云えようか。
「ほら、冷えるから早く入って」
相手は酔っぱらいだ。逆らわない方が良いことは姉で非常によく理解している。
それに……相手が酔っぱらっていると思えば「我慢」もできるだろう、と。
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